ボーン・アイデンティティーの感想・評価|現代アクション映画の最高峰の作品!

この作品を見るきっかけは一昨年の映画館で、何気なく見てた予告編の「ジェイソン・ボーン」という作品の雰囲気と、マット・デイモンのカッコ良さに引かれたところです。

出演:ジェイソン・ボーン:マット・デイモン
マリー・クルーツ:フランカ・ポテンテ
アレクサンダー・コンクリン:クリス・クーパー
ワード・アボット:ブライアン・コックス
ニコレット”ニッキー”・パーソンズ:ジュリア・スタイルズ

「ジェイソン・ボーン」は所謂ボーンシリーズの5作品目で、それじゃあ1作品目から順に見てみようということで、初めて見たボーンシリーズがこの作品でした。特に期待せずに見てたのですが、序盤に2人の警官に絡まれて一瞬で片づけてしまう、完璧でキレのあるアクションシーンに衝撃を受けました。

恥ずかしながら、今まで見たアクション映画はCGを駆使した派手で仰々しいシーンばかりという印象でしたので、目にもとまらぬ早業をリアルに行われているかのような表現描写が私にとって斬新だったのです。主人公のジェイソン・ボーンはCIA工作員ですが記憶喪失にかかり自分が誰なのかわからず、フラッシュバックに苦しみながらアイデンティティーを求めて動いていきます。

その記憶喪失した切っ掛けがCIAからの要人暗殺要請に失敗したことなので、CIA側は当然ボーンを探し、殺そうとするわけです。
ところがボーンはそのCIAの中でも超凄腕で、記憶喪失でもその腕は全く鈍っておらず、CIAからの追手を次々とかわしていくわけですが、その手口がまた完璧すぎて惚れ惚れします。米国総領事館で捕まってから脱出する一連のシーンがありますが、捕まった瞬間に敵をなぎ倒し、建物内部に逃げ込み、建物の見取り図をそこらの地図で一瞬で把握し脱出と、クールな表情で早歩き程度で事もなげにやってのける能力のすごさに思わず唸ってしまいました。そういうシーンが1つだけではなく、4~5回あるわけです。

そういったアクションシーンを、まるでドキュメント映像を見るかのような撮影方法で視聴者に表現し、CGの類はほとんど使わない、本当にリアル感のあるシーンばかりで、緊張感もあり、どのシーンをとっても素晴らしいです。このようにアクション映画としては本当に素晴らしいのですが、サスペンス要素の部分は、描写をすごく簡素にしてあって、キャラ同士の短いセリフのみで背景などを描写させたりする手法をとっていたりするので、シナリオの全貌を1回通して見ただけでは少々わかりづらかったりもします。

ボーンシリーズが元々3部作で、この作品がその1作目ということもあるので、3作目まで見ないとわからない部分もあったりするので、その辺りは初見にはほんの少し辛いところかとは思いますが、アクションシーンだけ見ても本当に大絶賛ものですので、アクション映画ファンには是非見て頂きたいです。一説ではこの作品がアクション映画シーンを変えたとか、リアル感のある撮影手法が増えたのもこの作品の影響がかなりあるのでは、と言われているそうです。

ちなみに、公開時期があの9・11のあった時期だったので、2つのエンディングを用意して保険をかけ、世論の反感を買わないよう気を配っていたそうです。アクション要素だけではなく、アイデンティティー喪失による心の葛藤、人の心を出会いによって取り戻していく過程、CIA内部の複雑な抗争など本当に見どころ盛り沢山の名作ですので、できればこの作品だけでなく3部作全部を見て頂きたいです。1年に1度は必ず見返すほど好きな作品です。